会議録 第174回国会 厚生労働委員会 第14号平成22年4月2日

2010年04月02日 12:04

藤村委員長 次に、山崎摩耶君。

山崎(摩)委員 民主党の山崎摩耶でございます。

 きょうは、また質問の機会をちょうだいしまして、ありがとうございます。

 冒頭でございますが、三月の頭に、私の地元の札幌市で、実は、グループホームの「みらい とんでん」の火災で御高齢者が亡くなるという大変痛ましい事件がございました。厚生労働省におかれましても、その後、鋭意、いろいろ改善の取り組みをしていらっしゃるということですが、やはり認知症グループホームなどは、これから地域の中で非常に重要なケアサービスの提供機関になりますので、スプリンクラー等の防災、それから人員配置など、適正な運営ができますよう、どうぞ御尽力いただきたいというふうに思いますので、大臣、よろしくお願いいたします。

 それでは、きょうは、医療保険制度の安定的運営を図る国民健康保険法等の一部改正ということで、質問させていただきたいというふうに思います。

 申し上げるまでもありませんが、急速な高齢化の進展ということで、我が国の皆保険制度、これをいかに堅持するか、それから、医療保険制度そのものをいかに安定的に運営をしていくか、喫緊の課題になっている、これはもう御承知のところだというふうに思います。

 海の向こうのアメリカでも、オバマ大統領が、国民皆保険を目指すべく、無保険者四千六百三十万人ですか、ここに保険をということで、ようやく成功しましたけれども、そういう意味で見ましても、やはり世界に冠たる我が国の皆保険、これをどのように堅持していくか、これは新政権としても肝を据えて取りかかっていかなければならないことかなというふうに思っております。

 しかし、一方で経済状況は非常に厳しいところにありまして、前自民党政権下の十年間でやはり家計の収入が百万円も減っている、こういう厳しい状況で、給料も上がらず、雇用も大変不安定化してきた。ということは、標準報酬月額も下がりっ放しであるということですよね。ですので、こういった構造的な経済不況が、医療保険財政ですとか各保険者の財政にも大きな影響を与える。

 このことに関しまして、こういった状況全体を長妻厚生労働大臣はどんなふうにとらえていらっしゃいますでしょうか。まずは、その辺の御所見を伺いたいというふうに思います。

長妻国務大臣 少子高齢社会といいますけれども、先進国の中でも最も速いスピードで進行して、今の現状も、最もこれは少子高齢社会になっているということであります。

 自然増の社会保障費、国の税金だけでも毎年一兆円自然にふえるという大変規模が膨れ上がっている中で、やはりこれを、一つの考え方といたしましては、経済成長の基盤をつくっていくという発想のもと、雇用対策にもなる、あるいは市場と政府の役割分担も一定のものは見直して、本当に企業の活力も入れて、それを成長に結びつけていくという戦略はもちろん必要でありましょうし、将来的なビジョンを打ち立てる、国民の皆さんに将来の展望を持っていただくということも必要だと思います。

 そして、何よりも財源、財政の問題でありますけれども、中期財政フレームというのを政府全体で立てさせていただくわけでありますが、我々としては、消費税は議論をいたしますが、それ以外の税制、保険料についてもきちっと議論をして必要な措置を講じていく。何よりも、税金、保険料が、払ったものがきちっと社会保障などサービスに結びついて、途中で無駄がない、こういう実感を持っていただかなければ、幾ら御負担をお願いしても御了解いただけないわけですので、そういうトータルの政策、考え方を進めていって、非常に大きくなる社会保障の財源問題も我々としては何とか乗り切っていきたいと思います。

山崎(摩)委員 どうもありがとうございました。

 その社会保障の財源問題、しっかり取り組んでいっていただきたいといいますか、いっていきたいというふうに思っております。

 社会保障は、本当に国民の命や健康を守るということが第一義的な目的ですが、我が民主党政権は、生活重視と、もう一つ、やはり格差の是正、このことを目標にしておりますので、ここをきっちり社会保障の中でも政策化していく、このことが非常に重要ではないかなというふうに私は考えております。

 その観点からちょっと御紹介をしたいのですけれども、我が国でも、最近、公衆衛生分野の中で社会疫学といったような調査が出てまいりまして、ここで健康格差ということが指摘され始めてきております。

 精力的にこの分野で御研究をしていらっしゃいます日本福祉大学の近藤克則教授、私の友人の一人なんですが、彼らの大型研究によりますと、お手元に資料一、二、三と近藤先生のパワーポイントを少しお借りしてきて配付してございますが、所得階層や教育年限、このことによって健康格差がやはり指摘されている、非常に貴重な研究が日本でも出てまいりました。御承知のように、イギリス等ではもう戦後間もなくこういう研究があるのですが、日本では今までなかった。

 例えば一枚目は、要介護者の発生。これは低所得者層に五倍も多い。有意差があるわけですね。それから二枚目は、歯科領域の健康。これも大変我が政権も力を入れておりますが、この歯科領域の健康で大変重要なそしゃく力、これも経済状態や教育年数がやはり関係している。三番目に、午前中も園田先輩の御発言にありましたが、精神やうつですよね。このうつの状態、この発生といったものも、所得が相対的に低いとやはりうつがふえる。こういったエビデンスが出されております。

 ですから、社会経済と病気ということには非常に大きな関連がある。ここにきちんと新政権も着目をしていく、こういう観点が大事ではないかなというふうに思うわけです。

 こうしたデータから推察されますのは、では、医療保険者を見るとどうなんだ。保険者間の格差。

 これはもう皆様御承知のところですけれども、例えば、国保、協会けんぽ、健保組合、共済、それぞれの保険者を構成する集団の違い、当然あるわけですよね。その集団の違いが医療費の使われ方の差を生み、給与ですとかその集団の経済状況がやはり保険料に影響している。その結果として、保険財政の格差、または圧迫するその重さ、こういったことがあるんだろうというふうに思います。簡単にいいますと、一人当たりの標準報酬月額が低いところで一人当たりの医療費が高い、こういう実態があるということですよね。

 これから地域保険を一元化しようということを私たちはしているわけですけれども、こういった社会的背景と健康の格差ですとか保険者の構造的な特徴、こういったことについて大臣の御認識をちょっと伺いたいなというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

長妻国務大臣 大変貴重な御指摘をいただきました。

 今御指摘いただきましたように、社会疫学の最近の研究では、例えば、所得の低い人ほどうつが今のとおり多い、あるいは死亡率が高い、あるいは望ましくない食習慣を持つ割合が大きいなどという研究もありまして、それが健康格差をもたらす要因の一つだというデータがあるわけであります。

 ただ、今のお話と、各、国保とか健保とか協会けんぽとか、その差が、所得が低いということで御病気にかかる割合が高いからということが大きい要因を占めるのかどうか、それよりも、その差というのは、低所得であるというよりも、やはり年齢で、国保は健保連に比べて年齢が高い方が多い、そこが差の非常に大きな要因ではないかと思います。今言われた点が全くないとは言えないとは思いますけれども、非常に大きな要因はやはり年齢ということがあるのではないかと思います。

山崎(摩)委員 それは当然のことだと思います。国保なんかは年齢の高い人が多く入っておりますから当然なんですが、高年齢になる前の中高年の健康状態が高齢期にそれを反映していくわけですので、やはりこういった要素は非常にこれから大きくなってくるだろうということで、私はちょっと御指摘、御紹介をしたようなことでございます。

 今後とも、こういったところもきちんと目配りをしながら、健康格差、それを救済する保険のあり方みたいなことをやはり考えていっていただければよろしいかなというふうに思います。

 さて、今回の医療保険法等の一部改正で質問してまいりますが、特に協会けんぽの問題について、きょうはお尋ねをしたいというふうに思います。

 まず、この協会けんぽの財政状況それから収支見込み等について御説明いただきたいと思いますが、長浜副大臣、いかがでございましょうか。

長浜副大臣 午前中の質疑の中においても、GPIFの状況の中での世界的な経済状況についても御説明をしたところがあると思います。

 二十年秋以降の景気の急激な落ち込み、また、二十一年度の報酬がそれの結果落ち込んだことによって保険料収入が大幅に減少していることは、御承知のとおりでございます。また、医療費の自然増に加えて、インフルエンザの問題等々がありまして、医療費が増加をしているという状況であります。

 これらの結果、二十一年度の収支では、単年度で約六千億という膨大な赤字となる見通しでありまして、これまで積み立ててまいりました準備金、これをすべて取り崩したとしても、同年度末の累積赤字が四千五百億円となる見込みでございます。

 この状況の中でどうするんだというふうに考えたところ、現行のままでは、二十二年度の保険料率について、全国平均で現在の八・二%から九・九%まで一・七%の引き上げを行わなければならない、こういう状況になってしまったわけでございます。これは、例えば年収三百七十四万円の、標準報酬月額二十八万円でいきますと、現行のままでは、労使合わせて年間六万四千円のアップになってしまう、こういう状況です。

 この大幅な保険料率の引き上げをできる限り抑制するため、二十二年度から二十四年度までの三年間、これも法案の中で書かせていただいていますが、特例措置を入れて、今国会で何とか三年にわたっての累損の解消という方法のスキームを入れさせていただいたところでございます。こういったことによって、保険料率の上昇率をコンマ六%抑制して、全国平均で九・三四という形に抑えたところでございます。

 このような特例措置を講じたとしても、なお一・一四%という、近年どうだと言われれば、近年まれにないような保険料率の引き上げを行いますので、謙虚に、この問題を直視しながら、お願いをするというところでございます。

山崎(摩)委員 ありがとうございました。

 やはり理由は多々、背景はあろうとしても、近年にない引き上げを行うというのは、非常に世の中はシビアにお受けとめになるんじゃないか、そのことは私どももちゃんと認識をしておかねばいけないかというふうに思います。

 その意味では、今回の改正は、財政悪化を防ぐ手だてとして、国庫負担補助率を一三から一六・四%に引き上げ、単年度収支均衡の特例として、二十一年度以降の赤字についても三年間の償還を可能にしたり、後期高齢者の支援金につきましても、被用者保険グループの負担能力に応じた分担方法を導入ということで、総報酬制なども導入をしていらっしゃるわけですよね。

 この総報酬制ということについてもう少し伺っていきたいなというふうに思いますが、つまり応能負担にしたということだと思いますけれども、その理由についてちょっと御説明を加えていただければと思います。

長浜副大臣 先ほどの阿部先生の質疑の中においても、総報酬割、いわゆる被用者保険の中においての、それぞれの所得を持つ方々の支払い能力の問題のことも議論に出ていたというふうに思います。

 協会けんぽあるいは健保組合が負担する後期高齢者支援金については、従来の制度ではゼロ歳から七十四歳までの加入者数に応じて、一人当たり定額で分担をしていたため、財政力が弱い協会けんぽなどでは、支援負担金が相対的に重かったというふうに言わざるを得ないと思います。具体的には、後期高齢者支援金に係る健保組合全体の所要保険料率は一・七六%でありますけれども、御質問にある協会けんぽの所要保険料率は二・二八%であり、高い水準となっておりました。また、健保組合の中でも、個々の組合について見ると、コンマ九%から三%まで、格差でいえば三倍以上の格差も生じているところでございます。

 今般、協会けんぽの急速な財政悪化に伴う保険料率の大幅な引き上げをできるだけ抑制するため、国庫補助率を一六・四%に引き上げるに際して、厳しい国の財政状況、これは今さら先生に申し上げることもないと思いますが、こういった状況の中で、所要財源の半額を国費の純増で賄いました。と同時に、残りの半額について、負担能力に応じた分担をお願いするという観点から、後期高齢者支援金の三分の一に総報酬制を導入して、財政力の強い保険者に負担をお願いすることで捻出される国費を充てている、こういうスキームを使ったところでございます。

 この結果、健保組合の中においても、報酬水準が低く、財政力の弱いところが、先ほども申し上げましたように三分の一ほどございますので、そういった組合では負担減となるわけでございます。組合間の所要保険料率も一・二%から二・七%までの、先ほどの幅よりは二倍の格差にその格差の縮小も図られたところでございます。負担能力に応じた公平性というところで着目をしながら、こういった手法をとらせていただいた次第でございます。

山崎(摩)委員 どうもありがとうございました。

 しかし、このことに関しまして、世の中にいろいろ御意見もあるようでございますので、やはり保険者間の相互の助け合いということを少しお願いするのであれば、もう少し丁寧に説明をしていくということもさらに必要かなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 次の質問に移ります。

 協会けんぽでいつも課題になりますのは、地域格差であろうかというふうに思います。現在、全国の平均保険料率は九・三四%だというふうに思いますが、各都道府県、料率の差について、最高率の県と最低率の県はどこで、その差はどのくらいか、ちょっとお教えくださればと思います。

長浜副大臣 先ほど配付されました先生の資料の四ページも拝見をしながら、協会けんぽの保険料率について、都道府県単位で保険料率を設定するという状況の中において、今おっしゃられたような格差といいますか、状況に応じての率の違いというものが生じております。この制度の導入に際して、医療費の水準の高い都道府県の保険料率ができるだけそう厳しいものにならないように、法律上は、平成二十一年十月の協会の設立時から五年間の激変緩和という措置はとらせていただいているわけであります。

 さて、御質問の部分でありますが、最高率の県は北海道で、保険料率は九・四二でございます。最低率の県は長野県で、保険料率は九・二六%となっておって、その差はコンマ一六ということでございます。

山崎(摩)委員 ありがとうございました。

 資料の四ということで御説明いただきましたが、今、我が北海道が保険料率が一番高いという、汚名といいますか何といいますか、そういうことをいただきましたけれども、ちょっとその北海道の状況と抱えている問題点ということについてお話をしたいというふうに思います。

 確かに、平成二十二年度保険料率は全国平均の九・三四よりも高い九・四二%。一人当たりの医療費というものを見ますと、入院の場合、全国平均が三万九千百八十二円ですが、北海道平均は四万九千三百九十一円、比率一二六・一%という格差が生じております。

 高医療費になる主たる要因というのはたくさんあるんですが、一つは、北海道の自然的な要因がございます。広大な面積ですとか、人口密度が低いとか、非常に寒冷であるとか、さらに、高齢の単身者が多いですとか、夫婦のみの世帯の割合が多い。在宅の死亡率というのも八・二%で、これは全国で下から二番目というようなこと。それからまた、こういった社会的要因がありますし、医師不足、看護師不足も全国に比べてやっぱり甚だしい。医療施設が札幌周辺に集中、偏在しているために、患者が都市部に入院する。こういったような医療提供体制の偏在というものも、道内を見ますと、医療費増に影響を及ぼしているということも明白なんでございます。

 先ほど、激変緩和というお話がありましたが、保険料率算定の際の調整事項として年齢ですとか所得などはあるわけですが、そのほかに、今申し上げたようなこういった地域の条件なども検討して激変緩和をしていくということは必要ではないかなというふうに考えるんですが、このあたりはいかがですか、副大臣。

長浜副大臣 北海道は、幹事長のところも北海道でございますが、大変広い地域の中における問題点があることは事実だと思います。先生、恥ずかしながらとおっしゃいましたけれども、全然恥ずかしいとか恥ずかしくないの問題ではなくて、そういった医療の事情、地域によっての事情があることはよくわかっているわけであります。

 ただ、現実として、公平な負担を確保する観点からは、中高年齢者が多い場合とか所得の高低、これを調整するということはやっておりますけれども、これによって地域の医療費を反映した都道府県単位の保険料率を設定するということにはなっておるのですが、今申し上げたそのほかの部分の中をどれほど保険料率の中に算定していくかというのは、実務的には、正直に申し上げればなかなか大変な部分が残っているというふうに思います。

 例えば、医療提供体制の状況を保険料率に反映させる明確な、かつ、都道府県間で合意が可能な指標や係数を策定する、こういう実務的な処理でございます。医療提供体制が比較的少ない都道府県に負担を求める結果になるということも指摘されるところでありますので、問題提起としては大変重要な部分だと思いますので、今後の検討事項ではあるというふうに認識しております。

山崎(摩)委員 ありがとうございます。

 どうぞ、検討に資するのであれば検討していただきたいというふうに思います。

 さらに、保健事業についてちょっとお尋ねをしたいと思います。

 平成二十四年度まで、いわゆる特定健診、メタボですが、これが行われておりますが、受診率は芳しくないわけです。もともとメタボ健診に関しては、エビデンスも含めまして、異論、反論いろいろありました。私も実は、この健診結果をペナルティーとして後期高齢者医療の支援金に反映するなどというのはいかがなものかと、この制度を創設したときにはそういうふうに見ておりました。

 しかし、それはさておきまして、特定健診、保健指導の実施率につきましては、やっぱり保険者の体力ですとか保健師の参与率などでかなり違いがあります。また、加入者数ですとか事業所が多岐にわたるなどから実態として実施が低迷しているわけですが、そのほかにも実は要因があるんですね。

 例えば、申し上げますが、一般企業の従業員の場合は、労働安全衛生法に基づいて定期健康診断をやる、しかもメタボも受けている。ですが、健診データが協会けんぽと使えると非常に役立つのですが、同一企業の中でも制度が違いますので、データを勝手に使うことができない、使うときには従業員それぞれの同意を得なきゃいけない、そんなふうに理解している保険者もいるわけですね。また、同じ成人病予防の健診でありながら、協会けんぽが実施する場合は、これは受益者負担です、従業員が負担します。ですが、労働安全衛生法の健診費用というのは事業主負担ですから、これは無料ですよね。

 今後の課題として、例えばこの保健指導、メタボ一つとりましても、協会けんぽは厚生行政、労働安全衛生法は労働行政ですので、同じ省内でこういった縦割りみたいなものをヘルス事業に関していつまでも続けていっていいのか。こういった点からも、医療費の無駄みたいなものも節約できるかなと私は考えております。

 ですので、健診データのいろいろな連携ですとか、または代替してよろしいよといったような仕組みですとか、こういったこともやっぱり改善していく必要があるんじゃないか、こんなふうに考えておりますが、いかがでございますか。

 大臣、ちょっといかがでございますか。

長妻国務大臣 今おっしゃられた点は、いわゆるメタボ健診と、もう一つは、労働安全衛生法に基づく会社で行われている健診とか、あるいは協会けんぽの健診、こういう二つが別個でやられていて、連携がうまくいっていないんじゃないかというお尋ねでございます。

 これについては、まずは今、メタボ健診とそちらの労働安全衛生法に基づく健診において健診項目の共通化を図っていくということをしておりまして、基本的にはメニューを同じにするということであります。

 そして、今情報の交換ということでありますけれども、協会けんぽでは事業主から紙などで提供されるわけでありまして、それを電子化するという体制整備も必要ですので、これは、今平成二十二年度の協会けんぽの収入支出予算で六・六億円の関連予算があるということでございますけれども、いずれにしましても、情報を共有していくということが重要でありますので、それについても我々は進めていきたいと思います。

山崎(摩)委員 ありがとうございます。

 いずれにしろ、縦割り行政でいろいろなものがそごを起こしていますので、一度これはもう厚生労働省内、かんがみまして、テーブルに並べてごらんになって、やっぱり整理できるところは整理して厚生行政を進めていく、こんなことも大事かなということで、ぜひお願いをしたいと思います。

 最後の質問になりますけれども、高齢者医療制度における後期高齢者の支援金と前期高齢者の納付金です。

 これはもう、協会けんぽ、健保連を問わず、現役世代の保険財政を非常に圧迫してきているのは御承知のところでございます。高齢者医療費の負担のあり方については現在議論が高齢者医療制度改革会議でされておりますけれども、その中で非常に重要な課題ではございますが、その最中で、予算編成のため、財政措置として今回の制度の根幹にかかわるような負担方法の変更を行うということで、関係者の皆様にもいろいろ御理解いただくということは大変難しいことかなと。

 ですので、高齢者医療制度にはまずはきちんと公費を投入していく、こういったことも非常に大事になってくるというふうに思っておりますが、今後の制度一元化の取り組み、それから新しい制度に移行する際のこういった一連の課題について、大臣の問題意識、方向性などを最後にお示しいただければと。今後の公費負担割合の行方、方向性などもあわせてお聞かせいただきたく存じます。

長妻国務大臣 この検討会議、後期高齢者医療制度にかわる制度をつくる検討会議では、私の方から六つの原則というのをお示しして、年齢で区切らないとか、広域化の方向性につながるとか、国保の負担増に十分配慮するとか、いろいろな原則をお示しした上で御検討を賜っているところであります。

 これはもう当たり前の話でありますけれども、医療費はだれが負担するのかというと、三つしかございませんで、公費、まあ税金ですね、それと保険料、それと窓口の自己負担ということで、この三つをどなたにどうお願いして、その配分をどうするのか。簡単に言えば、その組み合わせであります。

 それと同時に重要なのは、保険者機能をきかすということで、やはりその保険者が負担がきちっとわかれば、余り負担が起こらないように予防をして、何とか絶対的な医療費を下げて、皆さんに健康でいていただく。健康でいていただくことが、それは皆さんにとってもいいことで、医療費にとっても多くならないということでありますので、保険者機能をきかすような仕組みという今の点を両立していくということであります。

 公費の点については、改革会議においても、公費の投入割合をふやしなさいという御意見もありますし、高齢化の進展に応じて公費が段階的にふえていく仕組みを埋め込むべきじゃないのか、こんなような御意見もありますが、こうした公費のあり方についても、法律提出までの間に我々としては議論をして、中間報告も夏、出させていただきますので、広く国民的議論になればありがたいと思っております。

山崎(摩)委員 ぜひ、二〇二五年、超高齢化のピークが参りますので、そのときまでに盤石な高齢者の医療制度、社会保障がつくれるように頑張っていただきたいと思います。

 本日はもう時間が参りまして、保険財政のことだけ御質問いたしましたが、実は、もう一つ車の両輪として必要なのは、医療提供体制の再構築ですよね。これはまた次回、機会がありましたら御意見を伺いたいというふうに思います。

 特に高齢者の医療では、チーム医療、それから、介護まで連動したチームケア、ここが非常に重要になってまいりますので、現在、厚労省の検討会で提言が出ました例の特定看護師など、病院以外の施設ですとか、在宅、訪問看護などを進める上でぜひこのことは法制度化していってほしいと考えておりますし、各医療専門職の裁量ですとか役割分担、こういったこともやはり検討すべきだというふうに思いますので、引き続きこれらの課題についても前向きにお取り組みいただければ、これは御要望申し上げて、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

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