TPPブルネイ交渉会合・ステークホルダー会合にTPP阻止国民会議で出席。各国の国会議員団やNGOと懇談・情報交換など

2013年09月10日 11:30

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CIMG0316P1000572F1001531.JPGCIMG03048月26日から29日まで、第19回のTPP交渉会合が開催されているブルネイに国民会議として行ってきました。

王国ブルネイは今年はASEANの会議主催国として多くの会議が目白押し。8月22,23日はTPP閣僚会議で「野心的でバランスのとれた21世紀型の協定を年内に作り上げる」という目標を共有、10月のAPEC首脳会議に向け、交渉官に一定の権限を与え、交渉を加速させるべく、26日から30日まで交渉官会合が開催されている。

私たちはステークホルダー会合で発言の機会を得、TPP阻止国民会議副代表の山田正彦前衆議がまず挨拶を、そして私が7項目の要望・意見と2項目の質問を英語でスピーチしました。ステークホルダー会合には、日本からは23団体が参加してましたが、発言は他に5団体。畜産ネットワーク、日本消費者連盟、日本精糖工業会、TPPって何?。いずれもTPPへの危惧を述べていたのが印象的。他国のステークホルダーは政府と一体的にむしろTPP推進の意見が多く、オーストラリア農業団体なども推進の意見を。ただ今回の交渉の焦点の一つでもある「知的財産権」については、国際NGOやマレーシアなどから後発薬品の問題やたばこ規制、特許権延長などに、反対・慎重の意見が述べられていました。

今回の交渉分野は【知的財産・政府調達・物品アクセス(関税)・原産地規則・投資・金融サービス・環境・一時的入国・競争・非適合措置】など、いずれも困難な課題であったが、この分野の着地点を含め、相互に受け入れ可能なパッケージを作るのが目的とされた。またTPPで大きな問題となるISDS、地方政府との関係、そして並行協議や事前協議の問題、二国間協議がどのように全体協議に反映するのかなど、多くの課題が議論された模様。

参加した総括的な感想としては、

①29領域のなかの14領域はすでに議論が終わっている? 国際NGOとの情報交換では、すでにリークされたテキストを入手しているものもあるということで後日送ってもらうことにしたが、「秘密交渉」の名のもとに「透明性」を欠く、TPP交渉だが、日本政府には、もっと情報開示を強く求める必要を感じたこと。他国は自国の主張内容についてはかなり、国内で情報開示しているとも。

②日本政府が国民に約束している、守るべき農産品などの関税は、【関税撤廃】を是とするTPPにおいて、かなり困難な課題となっている。「そんなことを言えばウチの国だってセンシテイブ品目はある」ということ。しかもすでに18回の交渉で決まったことには日本は口をはさめない。

③物品アクセス協議(関税)では日本は9か国と関税協議したが、オファー(関税撤廃案)を交換したのは6か国にとどまる。いずれの国からももっと高い水準を求められている。アメリカ、オーストラリアはそれぞれ政治状況を抱えているので協議もしていない。

④今回の交渉会合では、【知的財産、環境、国営企業】など一番難しく遅れている分野が議論されたが、たとえば話題になっている後発医薬品の問題では、「薬の特許データ保存については1国の中でも意見対立あり、どの国も提案しにくい。各団体にも両論ある」といったことになっている。知財、国営企業の分野はマレーシア、ベトナムなど途上国はアメリカ化だと反対している。

⑤ISDS-他国の一企業が他国の政府を相手に、たとえば公平な競争をその国の制度が阻害していると世界銀行の国際裁判所に訴えることができる仕組みーについては、【賛成国=日本も賛成している!!】と、【途上国の反対国】が対立。オーストラリアなどはISDSは外すべきという意見と。この条項が金融や投資にもかかわることであり、修正案も出ている。このISDSはその国のあらゆる社会制度、システムの改変などにかかわることだけに、これがTPPの一番の問題点。

⑥環境の項で浮上したのが【漁業補助金】の問題。削減しろということだが、日本政府は漁業資源の確保のためと述べて対峙している。

⑦国民皆保険・医療保険についてはテーブルに乗っていないと交渉官。しかしすでに日本郵政はアメリカのアフラックのがん保険を販売するように迫られ、いわばTPPの”入場料”ともいうように2万か所の郵便局で販売することになった。このような「事前協議」は他の国もアメリカから迫られているのか?医療分野もまだ安心とはいえない。

さて、TPP交渉の今後は、【9月には主席交渉官会合をアメリカで、また残されている分野の分科会会合を個別に。10月のAPECで大筋合意?あとは主席交渉官が詰め,年内妥結を目指す?】というスケジュール感のようだが、

私たち国民の立場からは、①国民への限りなく情報公開を政府に求めていく。②国会での審議を求める。③TPP反対の運動を加速させる。④マレーシア、ベトナム、など反対派の国会議員やNGO等との連携で協調していくことなどが今後も重要になるのではないかと考えた、今回のブルネイ行でした。

さて、産油国のブルネイは美しいモスクとイスラムの戒律の国です。狭い国土に39万人の国民。豊かで税金はなく、教育も医療も無料。国営テレビは朝6時、コーランから始まり、王様の素顔が毎日放映されていました。ゴミもなくきれいで安全、ホルピタリテイある皆様でした。ただアルコール厳禁がちょっと!でしたが、これも仕方ありませんね。

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