宮古島・離島の在宅医療・訪問看護と介護視察レポート

2015年03月19日 11:03

伊良部大橋DR GON診療所にて宮古島医療介護セミナー宮古医療介護セミナー2サトウキビを満載したトラック宮古でもTpP反対宮古の高齢者住宅にて東平安名崎3月13日から3日間、沖縄は宮古島へ、離島の医療や介護の視察に初の訪問。3月だというのに気温は25度!すでに初夏のようでしたが、「昨日まで寒かったさあー」と言われ、私も「晴れ女ですから」と、嬉しい気温です。どこまでも美しいエメラルドグリーンの海と太陽の光、心和ませる風。時間の流れがゆったりとしています。

現職の衆議院議員の時、20数年ぶりの「離島振興法」の改正に党のPTで改正法案の条文作成にかかわり、特に離島の医療と介護に関する分野を担当しました。知事さん、市町村長さんたちからの要望や視察の結果を法改正に反映し、妊婦さんの健診の制度化やいくつかの改正をしましたが、医療介護にはまだまだ施策が必要と課題としておりました。

離島も何カ所か視察しましたが、宮古島にはなかなか行く機会がなく、ようやくその機会を得た次第。

一度お訪ねしたいと思っていたドクターゴン診療所の泰川恵吾先生の訪問診療に1日同行し、島の高齢者や障がいのある在宅の患者さん宅を訪問。診療所に着くと早速、ここのユニフォームである”かりゆし”に着替えて下さいと言われ、ユニフォームを着ると、訪問看護時代の昔を思い出し、手も口も出そうになる(これはプロの定めかしら?)診療所のドクターもナースもPTも、スタッフもみな明るい。

訪問同行すると、まず、開放的に家を開けはなし風が通っているのに、ここは南の島だとふと思う。さまざまな暮らしの中に、文化や歴史、気候のまったく違う宮古島ならではの生活習慣や家の構造、疾患の特徴もあり、在宅医療・訪問看護・介護・リハビリなどのご苦労も含め、霞が関で作った制度が時には窮屈なものかといまさらだが実感させられる。また今後の地域包括ケアシステムを考える際のヒントをたくさんいただいた次第。

ドクターゴン診療所の訪問診療では、ハイテックホームケアともいうような、病院入院と変わらぬ医療処置も提供。入院レベルの患者さんが自宅で普通の暮らしの中にいられるのも、スキルの高い在宅医と看護師の支援の賜物!人口呼吸器や胃ろう、高カロリー輸液、胃瘻交換で胃カメラも実施、また喉頭ファイバーや褥瘡の簡単な手術も行う。この日は人工呼吸器の若い障がい者から100歳近い高齢者まで、多様なみなさま宅を同行させて頂いた。

在宅医療と介護で支えられるQOLは確かに高い。しかし、医療費の問題になるとこれまた現金収入の低い島では課題をかかえる。無料定額診療の扱いもしているという。介護保険料負担、利用料負担、医療費と低い年金暮らしの老夫婦や一人暮らしの高齢者には負担感は大きい。

宮古には伊良部島、池間島、久米島、大神島,来間島などさらに小離島があり、緊急時には医療に難儀することも。

これらの宮古全域・小離島に訪問診療すると、「往診の適用区域16キロ」という規定に引っ掛かり、診療報酬の返納を地方厚生局から求められたと、ドクターゴンからは何とかならないか?と訴えられた。

さて、14日は宮古初?の「医療と介護連携セミナー」が開催され、宮古医師会からも副会長の下地先生はじめ、70名近くの皆様が多数参加されていた。医師会を始め、医療と介護職の方が一堂に会するのはあまりないことだ、というからこのセミナーは一助にはなったかと。東京から駆けつけた医介塾のメンバーによる講演二つとドクター・ゴン泰川先生の講演。最後に私が締めくくりのコメントで、今回の介護報酬引き下げ改定を踏まえて、医療と介護の連携や地域包括ケアについて話し、「額縁は制度が決めるが、中の絵は地域で特徴あるものを」など、3つのポイントを話し、大懇親会へと移動。

翌日は多幸会の施設を視察。訪れた高齢者住宅やデイケアではおばあたちの明るい笑顔に迎えられ、こちらも長生きできそうな朗らかな気分に。4月16日に105歳になるというおばあの部屋に飾られていた100歳のお祝いの賞状には、総理理大臣・野田佳彦の名前が。なんとまあ、はるか昔のようにも思える。そのおばあにも元気な声で話しかけられ、ご利益を頂いた。

さて、宮古では初夏の風の中、ざわわざわわと、サトウキビの収穫がそろそろ終わりを迎えている。刈り取ったサトウキビを満載したトラックが町を行きかうが、製糖工場には「TPP参加断固反対」の横断幕。この島もTPPには反対しているのだと確認したことでした。

 

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