熊本で「日本認知症グループホーム協会支部研修会」で講演。中山間地のグループホーム・小規模多機能を視察しました。

2016年03月19日 11:31

3月16日、熊本市内で、日本認知症グループホーム協会熊本支部の【認知症ケア研修会】で講演を致しました。平日の午後にもかかわらず約70名の現場の皆様が県内からご参集で、熱意のこもったいい研修会になりました。

今回は昨年視察した「デンマーク・イギリスの認知症ケア視察から学ぶもの」と題して最新情報を口演。両国の高齢者ケアのパラダイムシフトや現在のトレンドとケアの課題を紹介しながら、【パーソンセンタードケア】を、どのように実践しているのか?

毎日の生活と環境をアカデミックな理論や政府の基準等に基づいて提供、専門的でクオリテイのあるケアを心身に良い環境で、その人の尊厳を保ち、民主的に、利用者主体で行っているか。また働くスタッフの満足度も高めることなど、具体的な話をしましたが、口演終了後も質問が多かったのはうれしいことでした。

また駒澤大学の荒井浩道教授が「ナラテイブ・アプローチ 認知症の人は何をどう語るのか?]を口演されましたが、これは大変勉強になりました。

熊本の認知症グループホームの皆様が、地元で地域密着で頑張っておられる様子に励まされたところです。ご参集の施設長さんや管理者に看護職が多く、看取りまでグループホームでやりますよ、との事。いいケアが目に浮かびます。

皆様とのお話からも、北からから南まで広い日本列島、慣習も地域の生活環境も異なる中で、真の地域包括ケアシステムを推進するためには、制度政策も柔軟性のある、それこそ地域密着ができる、使い勝手の良い仕組みにすることが必要と再確認した次第でもあります。
3,16熊本23,16熊本講演翌17日は、熊本支部の代表を務める元看護職の高橋恵子さんが開設する「グループホーム せせらぎ」と「小規模多機能ホーム ほたる」を視察させて頂きました。

熊本市に隣接する中山間地で、地域の空き家になっていた築80年、40年の古民家を改修・増築しての開設。大きな古民家の広縁からは、田んぼがよく見え、いまは青い麦にそよぐ風が渡ってくる。満開の白木蓮や花々まで、認知症の高齢者の集落での生活の継続に安心感を与えている様子。

3,17熊本せせらぎ3,17熊本せせらぎ23,17熊本ほたる全景

ほたる3,17熊本まさに「エイジングインプレース」の実践であると実感!

認知症になっても一人暮らしでもこの住み慣れた集落で、友人ともに暮らしを継続できるのは幸せなことである。サービスも多様だが、特徴は配食。一人暮らしだけでなく、集落の高齢者に60食程度を配達。安否確認にもなっているという。

また「看取りまでしっかり支えますよ」、と言う高橋さんからは看護の力の大きさを感じた次第。

それを支える皆様にも良き実践の評価として、介護の仕事と生活が満足できる報酬が必要になる。

最近、野党が共同提出した「介護人材確保の賃上げ法案」が、与党の反対によって廃案になったのは何とも言えない。怒りを感じるのは私だけではないだろう。

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