北方四島交流訪問で択捉島へ,【クリムはロシアの土地】に驚く。

2010年09月14日 10:30

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北海道選出の国会議員として、千島列島の北方四島返還のとりくみは大きな政治課題でもあります。しかし運動の旗を振るには、一度、しっかりその地を自分の目で見、島の現状やインフラの状況、住んでいるロシア人との民間交流も欠かせないと思っていました。ようやく機会があり、代表選さなかでしたが、10日から13日までビザなし交流団で視察してきました。

今回は国後と択捉訪問でしたが、私は択捉島へ。「後継者」育成ということもあって、今回は元島民の参加者・ロシア語を選考している北海道の大学生等、択捉へは一行43名。島での2日間、過密スケジュールでしたが、和気藹々とそれなりに成果のある視察となりました。

日程は、行政府への表敬訪問、芸術学校での交流会、日本人墓地への参拝、住民交流会、水産加工場や孵化場視察、紗那の新設された病院訪問、ホームビジット、文化会館での地元住民によるコンサート、等々。

日本の一時代前のような舗装されていない道路をもうもうと砂埃を上げて車は行きかうが、新築のカラフルなアパート群や店、集中暖房や地熱発電等、新空港整備と、インフラ整備を垣間見るに、ロシア政府やサハリン州による開発計画が着々と進んでいる様子。

視察したギドロストロイ社の大規模な水産加工場の看板に、「クリム(千島)はロシアの土地」と大きくロシア語で書かれているのには驚き!案内の副工場長にたずねると、「あれはモスクワ向けのアピール」、モスクワから来た要人向けとさりげなく答える。

また、私たち一行が上陸してから離島まで、終始ぴったりと”密着”していたのは流暢な日本語を話すサハリン州の役人氏。住民との懇談でも領土問題が話題になったりすると、彼の目が光っていた。州の役人がぴったり、ということは1年前にはなかったと元島民の参加者。果たして島に住んでいるロシア人は島が日本の領土であるということをどのように思っているのか?なかなか聞き出せないが、ホームビジットで暖かくもてなしてくれた住民の皆様とは、相互理解を深める会話は尽きない。

紗那の新病院をリクエストして視察。4月に新築の病院が診療を始めていたが、島の住民6200人程度で50ベッドの病院と3つの地域のクリニックがある。医師が18人、准医師と看護師合わせて44人とか。マンパワーはあるようだが、設備の医療機器や医薬品はあまり充実しているとはいえなさそうで、入院患者も閑散としている。産科と小児科は出生率の高そうな島だけに整っている様子。プライマリとセカンダリレベルの医療で高度医療はサハリンまで運ぶ。

[人道支援]で日常的に島からは、根室の病院に患者が運ばれてくるだけに,今後も医療の支援や協働も必要か?と感じる。

今回は札幌や函館のロシヤ語を学ぶ大学生が積極的に交流に参加したが、若い次世代が領土問題、四島返還の運動を意識して、継承してくれることを期待したい。

国後団では、これまで住民対話でやってきたという中心的なスケジュールが実現しなかったということもあったが、ビザなし交流も今年で19年目、来年は20年の節目を迎える。この間の成果と課題を明確にして、次なる返還運動につなげる時期に来ているようにも感じた視察であった。

北方四島返還は、こうした民間交流を基盤としながらも、次なるステップに政治戦略が求められているのではないだろうか。

ロサ・ルゴサ号の船長始め皆様、事務局の皆様、そして参加の団の皆様に感謝を!

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